東部・花蓮市で地震をテーマとした展示会が行われている。11組のアーティストがアートの視点からしばしば地震に見舞われる花蓮の日常を伝えており、中には地震に関する台湾ならではの伝説「地牛」を表現したものも展示されている。
地牛は台湾の各先住民族に伝わる巨大な牛の妖怪。 地下に生息しているという。人々は、地震は地牛が地中で体を動かすことで起きるものと信じ、地震があった際は「地牛翻身」(地牛が寝返りをうつ)という言い回しを使って表すことがある。
同作を手掛けたのは南部・高雄市出身の涂維政さん。涂さんは10日の開幕式典で、ちょっとした距離を通じて地震の恐ろしさを伝えようとしたが、原住民(先住民)族の神話こそ、その距離に当たるとあいさつ。「より多くの人が花蓮に関心を寄せてもらえれば」と語った。
同展示会は花蓮県石彫博物館と花蓮美術館を主な展示会場としている他、同県新城郷、鳳林鎮、玉里鎮などにも計8カ所のサテライト会場が設けられている。展示は来年1月5日まで。