台南市政府農業局は9日、同市で確認されたレンカク(夏羽成鳥)の個体数について、今年は去年より37羽、一昨年より349羽増の1659羽だったと発表した。個体数は安定的に維持しているものの、生息地が狭められていることが懸念されている。
台湾ではレンカクは絶滅する恐れのある野生動物の第2級(貴重で数少ない)に指定されている。レンカクを絶滅から守ろうと、同市は絶滅危惧種とその生息地の保全に関する政府の保護政策に合わせ、レンカクのひなが見つかった場合の報奨金を支給している。
だが、気候変動による水不足で、今年は一部の農地で休耕になったり、ヒシの栽培面積が減ったりしたため、その生息地が減少。レンカクやそのたの野生生物に優しい生息環境を提供できるよう、同市は今後も環境に配慮した農業の推進に取り組む方針。
同市農業局によれば、自らの田んぼでレンカクが営巣し、1~3羽のひながかえった場合、農家には2000台湾元(約9000円)、4羽以上は3000元(約1万3600円)の報奨金が支給される。8月5日時点で報告されたひなの総数は326羽。