台北市立動物園の展示コーナーに個体数の減少が懸念されているミミセンザンコウが新登場した。2年前、けがで同園に保護・収容された「ナナ」(NaNa)だ。飼育員の献身的な世話のかいあって、すでに元気を取り戻し愛嬌を振りまいている。
2020年10月末、まだ赤ちゃんだったナナ。道端で体を丸めて弱っていたところを保護された。周りには群れを作る犬がいて、吠えられていた。人工哺育で育ったが警戒心が強く、環境の変化や物音などに敏感に反応する。
そんなナナも飼育員が気長に付き合った結果、希少種の野生動物を専門に展示するコーナーに引っ越して、来場者が間近で鑑賞できるようになった。展示場にいる時間も毎日10分からほぼ一日中1人でいても平気なぐらい、すっかり環境に慣れてきた。
同園によれば、岩壁に登ってあちこち探索したり池で泳いだりするのが好きなため、水泳中のミミセンザンコウを見たら、「ナナかもしれないよ」とか。