(東京中央社)今年設立50周年を迎えた台湾の公的研究機関、工業技術研究院(工研院、北部・新竹県)は13日、東京で記念パーティーを開いた。劉文雄院長は、台日の2強で手を組み、産業と経済の発展に新たな価値をつくり出したいと期待を寄せた。
工研院が海外で同様な大規模イベントを開くのは初めて。劉氏は1987年に日本事務所が設置されたことに触れ、第一線という有利さを生かして産業や学校、研究機関、団体などとの協力プラットフォームを構築し、研究開発協力や技術商業化、サプライチェーン(供給網)の補完、投資の促進などを通じてウィンウィン(相互利益)の関係をつくってきたと説明。工研院は架け橋となって台日連携を強化できると強調した。
王美花(おうびか)経済部長(経済相)は、工研院が産業のレベルアップや国際イノベーションの役割を果たしているとし、世界の研究機関の中で卓越しているとあいさつ。近年は台日連携で大きな突破があったとし、今年9月には九州半導体・エレクトロニクスイノベーション協議会(SIIQ)と了解覚書(MOU)を締結し、台日双方にプラットフォームを置く半導体分野の連携で、協力の対象が地域全体の産業に広がったと語った。
謝長廷(しゃちょうてい)台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)は、台日産業の相互補完関係は強く、産業政策の方向性も一致していると強調。工研院が引き続き時代の先端を走り、イノベーションと研究で台湾の次の50年の経済と産業発展の新たな局面を切り開き、台湾を世界の舞台で輝かせることに期待すると述べた。