(東京中央社)台湾の優れた製品や技術をPRするイベント「台湾エキスポ」が9日、東京で始まった。開幕式に出席した王美花(おうびか)経済部長(経済相)は、台湾に投資する意向がある複数の日本企業を訪問したことを明かし、見込まれる投資額は100億台湾元(約470億円)規模に達すると述べた。
王氏は報道陣の取材に対し、台日の産業連携は日増しに緊密になっているとの認識を示し、今回の訪日ですでに富士フイルムや荏原製作所などの半導体関連各社を訪問したと説明した。
また半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県で進める工場建設については順調だとの見方を示した。工場の建設により、日本の各界が台湾の産業への理解を一層深め、規模は小さいながらも優れた実績を持つ「隠れたチャンピオン」の日本企業の台湾への投資を後押ししているとし、台日双方に有利な協力の傾向だと語った。
イベントは経済部(経済省)国際貿易署(国際貿易庁)や台湾貿易センター(中華民国対外貿易発展協会、TAITRA)が主催し、11日まで東京・西新宿の新宿住友ビル三角広場で開かれる。「持続可能なスマートライフビジョン」をテーマに、最新技術を暮らしや医療などの分野で応用する135の企業や団体などが出展している。日本での開催は初。
謝長廷(しゃちょうてい)台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)は台湾の多様性と創造力をアピールする絶好の機会だとあいさつ。TAITRAの黄志芳(こうしほう)董事長(会長)は、今回のイベントを通じ、台日間のより深い友好関係や両国企業のさらに緊密な協力関係を築きたいと述べた。
非政府組織(NGO)中華文化総会(文総)はデジタルをテーマにしたブースを設置し、台湾で普及するスクーターシェアリングや電子レシートなどを紹介。文総の喻小敏副秘書長は報道資料を通じ、台湾の友人である日本の人々に、豊かで多様性のある台湾の姿を知ってもらい、テクノロジーと共にある台湾の日常を体験してほしいと語った。