(台北中央社)日本統治時代の1923(大正12)年に当時皇太子だった昭和天皇が台湾を訪問した台湾行啓(ぎょうけい)に関連して撮影された貴重な写真が、国家撮影文化センターのウェブサイトで公開された。100年前の台湾の様子を垣間見られる。
台湾行啓は4月16日から同27日まで行われ、離島の澎湖を含む台湾各地を視察した。日本による台湾統治の成果を宣伝するため、カメラマンも同行して詳細な記録を残しており、同センターが所蔵する「行啓記念写真帖」などのさまざまなアルバムは、植民地だった台湾の政治や経済状況、そして行啓を知る貴重な資料とされている。
同センターが20日に発表した報道資料によると、写真は政府系研究機関、中央研究院台湾史研究所の鍾淑敏副所長をキュレーターとして招いた展示の中で公開。「政治軍事」、「経済社会」、「台湾特殊人文」、「教育」、「文化思想」の角度から行啓の様子を紹介しているという。
式典へ出席したり、台湾では重要とされた樟脳や砂糖の工場を視察したりする昭和天皇の姿の他、台湾らしいドラゴンボートや山車が披露された様子や行啓を一目見ようと道端に多くの市民が集まる光景などの写真が解説文と共に掲載されている。