台湾人の視点から第2次世界大戦を描く台湾ドラマ「聴海湧」(Three Tears in Borneo)の第1話と第2話が27日、第26回台北映画祭でプレミア上映される。多くの人に忘れ去られた歴史をドラマを通じて伝える。
同作は第2次世界大戦下で旧日本軍に従軍して南洋に渡り、捕虜監視員となった3人の台湾人の姿を描く。撮影のため、1000万台湾元(約4900万円)を投じて捕虜収容所のセットを台湾に建設した。
捕虜監視員を演じたハン・ウー(呉翰林)やホアン・グアンチー(黄冠智)、エドワード・チュウ(朱宥丞)は日本で日本語の訓練を受けた。劇中には戦争の残酷な場面が多く登場するため、砲撃を避けたり、手で地面を掘ったりといった体を張ったアクションシーンも数多く撮影した。だがグアンチーは「撮影中はずっとわくわくしていて、つらいとは思わなかった。自分にとってはとても貴重な機会だから」と話した。
「聴海湧」は8月17日から公共テレビで毎週土曜午後9時に2話ずつ放送される。