今から20年前の2004年6月9日は台湾鉄路(台鉄)建設117周年を迎える日だった。同社はこの日、これを記念してかつて行っていた男性職員が車内で乗客にお茶を入れるサービスを再現。器用にこなすベテラン職員の動きに観客から歓声が上がった。
台鉄によれば、同サービスは1950年代から70年代にかけて行われた。乗客の好みに合わせ、女性職員が紅茶、緑茶、花茶の3種のティーバッグのいずれかを提供。それから大きなやかんを片手にする男性職員がもう片方の手で素早くガラスのコップの蓋を開け、熱湯を注いだ。たったの5秒で済ませた。
「温度差でガラスのコップが割れてしまったり列車の揺れでこけて乗客にぶつかったりした」と昔の経験談を紹介するベテラン職員もいた。
鉄道の電化による車両更新や缶・瓶入り飲料などの普及により、台鉄は77年に同サービスの提供を終了した。
(編集:荘麗玲)