(台北中央社)台北市政府は27日、名古屋市と「災害防止および救助業務に関する友好協力覚書」を締結したと発表した。台北市の張温徳(ちょうおんとく)副市長(災害防救室主任兼務)や研究発展考核委員会の殷瑋(いんい)主任委員らが23日に名古屋市役所を訪問し、締結式に臨んだ。
覚書には殷氏と名古屋市防災危機管理局の蛭川賢之局長が署名した。同市の中田英雄副市長が立ち会った。
台北市の報道資料によれば、名古屋市側は、覚書締結が両市の協力の新たな出発点となり、行政レベルの交流強化のみならず、市民団体や防災ボランティア間の連携を促進するものだと述べた。友情と信頼をさらに深めることに期待を寄せたという。
張氏はあいさつで、台北と名古屋はいずれも地震や台風の影響を受けやすい都市であると指摘。両市が協力や経験の共有を行うことで、市民の防災意識と都市全体の災害対応力を高められると語った。
台北市は、両市がこれまでも防災に限らず、青少年育成や多文化交流、スポーツ振興、動物保護などの分野で緊密な交流を行ってきたと言及。今後は災害対応訓練や救助隊員の研修、防災分野でのテクノロジー活用などで多層的な交流を推進すると同時に、学術機関や企業の参加も促し、より強靭(きょうじん)な国際防災協力ネットワークの構築につなげたいとした。