(宜蘭中央社)北東部・宜蘭県の沖合に設置された定置網に25日、生きたジュゴン1匹がかかっているのが見つかった。専門家によると、台湾で捕獲されるのは日本統治時代の1937(昭和12)年以来約88年ぶり。その後漁業関係者により海に返された。
見つかったジュゴンは体長約3メートル、体重約500キログラム。関連の動画が拡散されると、海洋学関係者の間に衝撃が走った。政府系研究機関・中央研究院生物多様性研究センター(台北市)の鄭明修執行長は、台湾周辺では37年の捕獲例の後、86年に南部・屏東県の離島・小琉球で海岸に打ち上げられた個体が見つかった以外に、関連の形跡が確認されていないと説明する。
鄭執行長は、今回生きた状態で捕獲されたことは「前代未聞だ」と語り、ジュゴンの生態調査を行う日本側から関心を集めるだろうとの見方を示している。