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日本時代の台湾糖業発展に尽力 日本人実業家の書 関係者が台糖に寄贈

2024/11/06 14:00
山本悌二郎の揮毫(きごう)した書。右から2人目は山本のひ孫の夫、IMC日本親善大使の篠原徹氏
山本悌二郎の揮毫(きごう)した書。右から2人目は山本のひ孫の夫、IMC日本親善大使の篠原徹氏

(屏東中央社)日本統治時代の台湾製糖で社長を務めた日本人実業家、山本悌二郎が揮毫(きごう)した書が5日、関係者らによって同社の後身会社である台湾糖業の屏東区処(南部・屏東県)に寄贈された。書には「居利思義」と書かれ、山本のひ孫の夫、中華民国国際工商経営研究社(IMC)全国連合会の篠原徹日本親善大使はこの日開かれた寄贈式典で「今の用語でいえばSDGsに相当する。120年くらい前、日本ではビジネスも道徳を持ってやらなければいけないという教えがあった」と説明した。

山本は新潟県佐渡出身。南部・高雄で台湾製糖橋頭工場の建設に携わった他、高雄港の築港を推進するなどした。

篠原氏によれば、書は大正時代に書かれた。屏東の人々に見てもらいたいとの思いから、張森烈・元IMC理事長の全面的な協力を得て台糖への寄贈が決まったという。

台糖屏東区処の呉耀煌処長は、山本は台糖社長時代に地下ダムの二峰圳建設に携わった他、多くの最新の技術を導入し、屏東に対する貢献が大きいと説明。書は文物館で展示するとし、当時の出来事を伝える解説文を作成して、県民に紹介したいと語った。

(黄郁菁/編集:齊藤啓介)

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