(台北中央社)農業部(農業省)が、農作物を食い荒らす外来生物のグリーンイグアナの駆除作業に力を入れている。同部林業・自然保育署によると、今年の駆除数は4月までに3万6500匹を超え、昨年同期の約3倍に達しているという。
グリーンイグアナは本来、中南米を中心に生息。台湾では2015年6月に輸入が禁止され、20年9月には生態系に危害を及ぼす恐れのある外来生物として、飼育者は登録が必要になり、繁殖が禁じられた。だが、南部をはじめ個体数が年々増加しており、農業部は昨年12月、対策チームを立ち上げた。
林業・自然保育署は、現在が繁殖期で生息範囲の拡大を防ぐ重要な時期だと強調。雌の駆除の他、巣や卵の撤去を進めているという。各県市政府でも講習を行い、これまでに1635人の専門人材を育成したとしている。
農業部は今年の駆除目標数を12万匹と設定。現在は農作物の災害被害を報告できるアプリを活用して駆除状況や生息範囲などが分かるようになっており、駆除の効率性向上に取り組んでいる。