(台北中央社)インドネシア・バタム島の造船所で8日、農業部(農業省)水産試験所の1500トン級漁業試験船の進水式が行われた。同所によると、台湾周辺海域や洋上風力発電所周辺に対する生態観測施設として漁場環境観測などを行うという。
進水式には水産試験所の張錦宜所長や職員らがリモートで出席した。同所によれば、漁業試験船は海洋漁業組に配備され、北部・基隆市和平島を作業基地として、運用開始から30年に達した現役の水試一号を置き換える。また国内外の海洋研究機関と協力し、回遊魚類や海底近くに生息する底生魚類の生態研究、海水や浮遊生物の放射性物質のモニタリングなども行うという。
新たな試験船の航続距離は7200カイリ(約1万3334キロ)に達し、遠洋での作業が可能。深海探査能力を備え、異なる層にいる魚群の位置をより正確に探知できる。またより多くの水質、海洋環境、海底地形の特徴などの情報を入手でき、研究力が向上する。
今後船内で装置の取り付け作業や各装置の試験、航行試験などが行われる。今年下半期の引き渡しが予定されている。