(台北中央社)数位発展部(デジタル発展省)産業署は30日、顧客情報の保護を怠ったなどとして、ネット通販サイト「誠品線上」を運営する誠品生活とECモールのショッピー(蝦皮購物)に対し、個人情報保護法違反で過料を科すと発表した。個人情報保護における過失で企業に過料が科されるのは、昨年8月の同部発足以来初めて。
ショッピーと誠品を巡っては、個人情報漏えいの疑いが持たれている。内政部(内政省)警政署刑事警察局が公表した今年第1四半期(1~3月)の高リスクショップの統計で、ショッピーは個人情報漏えいのリスクが最も高いとされた。誠品は、今年2月に誠品線上で台湾の軍事に関する書籍を購入した消費者が後に、誠品と称する人から電話調査を受け、「書籍の内容が不適切」などと強調されたことが明らかになった。
同署はショッピーに対し、複数回にわたり個人情報保護の徹底と改善策の実施を示す資料の提出を求めたものの、資料が不十分で、適切な安全措置を講じたことが証明されなかったことから、20万台湾元(約91万円)の過料を科した。
誠品については、先日実施した立ち入り検査で顧客のアカウント管理に不備が見つかり、補足資料などの提出を求めたものの、資料の内容が不十分だった。これに加え、請負業者の監督、管理が徹底されていなかったため、10万元(約45万円)の過料を科した。
ショッピーは、情報セキュリティー対策を引き続き強化し、政府に従って詐欺防止に向けた呼びかけを行っていくとコメントした。誠品は、情報セキュリティーに関する企業努力を強調した上で、措置と注意喚起を引き続き強化していくとした。