(台北中央社)与党・民進党青年局のメンバーは訪日3日目の28日、自民党青年局や国民民主党青年局、参政党を訪問し、各党の国会議員らと意見交換などを行った。超党派議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の古屋圭司会長とも個別に面会した。
民進党青年局は今年4月、自民党青年局の経験を参考に発足。初代局長は日本への留学経験もある陳冠廷(ちんかんてい)立法委員(国会議員)が務めている。
自民党青年局への訪問では、24日に局長に就任した平沼正二郎衆院議員と初めて会談を行った。陳氏の事務所の報道資料によれば、双方は少子化や若者世代の政治離れといった、台日が共通で直面する内政の課題について、実務経験にまで踏み込んで意見を交わした。
民進党の蔡易余立法委員は、日本と深いゆかりがある南部・嘉義の阿里山林業鉄道を、国境をまたぐ形式で台日共同で世界文化遺産の登録を申請してはどうかと提言。平沼氏はこれを受け、文部科学省に先例や要件を問い合わせると約束した他、他の自民議員も阿里山への実地視察を提案したという。
国民民主党青年局では局長の浅野哲衆院議員らと面会。陳氏は、若者に関する政策や災害対応、育児支援、SNS(交流サイト)活用などについて交流を深めたとし、両党青年局の制度化かつ常態化した交流メカニズムを構築する方針でも一致したと述べた。
参政党は神谷宗幣代表らが出迎えた。新興政党の発展戦略や女性の政治参加などについて話し合った。
自民の選挙対策委員長に今月就任した古屋氏は、高市早苗首相が日華懇のメンバーであり、台湾を非常に重視しており、日台関係の前途は明るいとの考えを示した。これに対し陳氏は、民進党青年局が初の海外訪問先に日本を選んだのは党主席の頼清徳(らいせいとく)総統の指示だったと明かし、日本の若者世代との関係深化が目標だと話した。
民進党青年局のメンバーは、27日夜には李逸洋(りいつよう)駐日代表(大使に相当)の招きで自民の国会議員らとの会食にも参加した。李氏は台日の若い世代の政治家同士が今後、交流を強化することに期待を寄せた。


