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大規模リコール/リコール運動推進の曹興誠氏「中国の浸透、想像以上」 24件全て不成立/台湾

2025/07/26 21:30
リコール支持者に語る曹興誠氏(手前左から3人目)=7月26日、台北市
リコール支持者に語る曹興誠氏(手前左から3人目)=7月26日、台北市

(台北中央社)26日に投開票が行われた最大野党・国民党所属の立法委員(国会議員)24人に対するリコール(解職請求)の賛否を問う住民投票は、全てが不成立となった。半導体大手、聯華電子(UMC)の創業者でリコール運動を推進している曹興誠氏は同日、不成立の原因の一つとして、中国共産党による台湾への長年の浸透や分断工作、統一工作などの度合いが想像をはるかに上回っていたことがあると述べた。

投票が行われた24件のうち7件は賛成票がリコール成立に必要な「当該選挙区の有権者の4分の1」を超えたものの、24件全てで反対が賛成を上回った。8月23日にも国民党所属の立法委員7人を対象にした投票が行われる。

リコール推進団体が台北市内で開票状況を見守る集会を開いた。リコール不成立が続々と伝えられる中、曹氏は予定より約2時間半早く登壇してスピーチした。

曹氏はリコール運動が成功に至らなかった主な要因に中国共産党の浸透などがあるとした上で、もう一つの原因として、今回リコール投票が行われた選挙区は国民党の支持基盤が厚い地域で、投票率も高かったため、同党の組織的動員にかなわなかったと述べた。

「今日のリコールは成功しなかったが、落胆する必要はない」、「苦しみを受けるのは台湾人の宿命だが、恐れず勇敢に進むことこそ私たちの使命だ」と言及。投票実施に必要な署名集めでは、国民党議員に対する案が31件通過したのに対し、与党・民進党議員に対する案は1件も署名が必要数に達さなかったことに触れ、このことは皆を驚かせる奇跡であり、失敗ではなかったと話した。

また、リコールは成立しなかったものの、国民党や同党と実質的な協力体制を築く第2野党・民衆党には強いシグナルを送れたとの考えを示した。数の暴力で雑な法律を通すことは、台湾の法治をたちまち崩壊させ、国を混乱に陥れるだろうと警鐘を鳴らした。

(林敬殷/編集:田中宏樹)

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