(台北中央社)台湾を訪問中の自民党青年局訪問団が2日、台北市内で記者会見を開いた。団長を務める中曽根康隆青年局長は、総統諮問機関、国家安全会議の呉釗燮(ごしょうしょう)秘書長との会談で現在の安全保障情勢は「極めて複雑で困難」との共通認識の下で、日台がいかにしてより一層連携し、連携の中に米国や韓国などを含んでいけるかを話し合ったと明かした。
一行は29日から今月3日までの日程で訪問。頼清徳(らいせいとく)総統をはじめとする政府要人や台北、基隆、台南の各市長、与党・民進党や台北市の青年局長らと面会した。
中曽根氏は、国際情勢における日本、台湾それぞれの役割や、連携・協力における可能性、過疎化や少子化、高齢化などの内政上の課題について議論したと説明。自民党の対台湾窓口として話し合うとともに、政治や経済、文化面での交流・理解の深化に尽力する役割を果たせたとアピールした。
呉氏との会談では、有事の戦い方が変化する中で、宇宙、サイバー、電磁波といった新領域、高度化する情報戦、認知戦への取り組みについても意見交換したと紹介した。
また、日台はともに海に囲まれた島国であることを踏まえ、海の防衛、戦略的活用においてより一層連携していく必要性があるとの認識で一致したと説明した。
訪問団には中曽根氏の他、平沼正二郎衆院議員、神谷政幸参院議員、根本拓衆院議員、福田かおる衆院議員、日本青年会議所幹部らが参加した。
(編集:名切千絵)