(ニューヨーク中央社)国連総会で一般討論演説が行われる中、頼清徳(らいせいとく)総統は24日、米ニューヨークで開かれた非営利団体「コンコルディア」の大型イベントでビデオ演説し、「台湾とその他の民主主義国家が手を携えて民主主義の傘を差し、共同で権威主義の侵略に対処することを心から望む」と語った。
台湾の総統が同イベントで演説をするのは、2022年以降3年連続。
頼氏は、「われわれの目標は台湾をより強大にすることだ」と強調。「台湾がより強大になってこそ、世界の民主主義と自由、繁栄を促せる」と主張した。
またロシアによるウクライナ侵攻から2年がたち、中国は台湾海峡や東シナ海、南シナ海で軍事的挑発のレベルを高め、経済的な脅迫や認知戦など武力攻撃と判断しにくい手法で圧力を加える「グレーゾーン作戦」を通じて世界の平和と安定に著しい脅威をもたらしていると危機感を示した。
演説の後には兪大㵢(ゆだいらい)駐米代表(大使に相当)がキース・クラック元米国務次官と面会。1971年に採択された国連における中国の代表権を決める国連総会2758号決議(通称アルバニア決議)について、中国はこれを利用して台湾は中華人民共和国に属すると宣伝し、台湾侵攻ができる口実にしているとの認識を示した。