(台北中央社)米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)のレイモンド・グリーン台北事務所所長(大使に相当)が4日、7月の就任以来初となる記者会見を開いた。グリーン氏は「台湾と共同で軍備を生産する可能性を排除しない」と述べた。
米国防産業のサプライチェーン(供給網)への台湾の参加について、前任のサンドラ・オウドカーク氏は退任前の記者会見で、台湾企業が国防産業のサプライチェーンへの参加を望む場合、米国側の基準を満たすためにいくつかの措置を講じる必要があるとの考えを示していた。
グリーン氏はこれまでに、AIT台北事務所で副所長や政治部副部長を務めた経歴がある。あいさつで、台湾への赴任は3度目だと紹介。台湾に対する米国の支持は盤石で、超党派の支持を得ているとし、現在だけでなく未来もそうであると話した。
台湾に対する武器の引き渡しに遅れが生じている状況と改善策に関し、米国の優先順位リスト上で台湾は高い位置にあると強調し、米国の政策目標は台湾が必要とする設備、特に非対称戦力の取得を加速することにあるとし、直近半年で大きな進展が得られたと説明した。
中国が米大統領選期間中に台湾海峡で何らかの動きを行うことへの懸念はあるかとの質問に対しては、米国のジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官が先週訪中したことに触れ、中国とは不一致もあるものの、リスクを管理できる自信があると述べた。