(台北中央社)頼清徳(らいせいとく)総統は1日までに応じた台湾のケーブルテレビのニュースチャンネル「年代新聞台」のインタビューで、中国が台湾の侵略を狙っているのは領土関係のためではなく「真の目的は、ルールに基づく世界秩序を改変することで、西太平洋地域や国際社会での覇権を獲得」することにあると述べた。
頼氏は、6月に行われた先進7カ国首脳会議(G7サミット)で日本の岸田文雄首相や米国のバイデン大統領、同ブリンケン国務長官、欧州連合(EU)加盟国の代表などが「台湾海峡の平和と安定を守ることは、世界の安全と繁栄に必要な要素」との考えを示しており、これは台湾海峡問題が(台湾と中国だけの問題ではなく)国際的な問題になっていることの表れだと言及。だからこそ我々は民主主義陣営の国々と共に立たなければならないと訴えた。
台米関係についても触れ、蔡英文(さいえいぶん)前総統の任期8年間に双方の間に良好なコミュニケーションのパイプが築かれていたとし、自身の就任後も、前駐米代表(大使に相当)の蕭美琴(しょうびきん)副総統の助力があってこの関係が続いていると話した。また、現在のところ海外訪問の予定はないと明かし、国内に立ち向かうべき課題が多くある他、米国の大統領選や中東情勢、ロシア・ウクライナ戦争などの地政学的な状況を考慮したためだと説明した。