(台北中央社)総統府が出す総統令で台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)の次期代表(大使に相当)に任命された李逸洋(りいつよう)前考試院(人事院に相当)副院長は16日、中央社の取材に対し、産業や安全保障面の協力強化に全力で取り組む考えを示した。
李氏は、頼清徳(らいせいとく)総統が台日友好関係の増進を非常に重視しているとし、現在の関係は過去数十年で最も良いと強調。既存の良好な基礎の上でどのように引き続き前進していくかは大きな挑戦だと語った。
また地震や台風、水害、感染症などの被害が起きるたびに、台日の国民と政府は心を一つにし、積極的に支援の手を差し伸べているとし、双方の助け合いの友情は国際社会でも珍しいことだとの認識を示した。経済や貿易、観光、文化、地方自治体、民間団体などの交流も盛んで、国会議員の往来も頻繁だとし、緊密なつながりは貴重だと話した。
産業面では半導体や人工知能(AI)産業を優先的に推進するとし、日本企業の台湾への投資を歓迎するとした。台湾が日本と半導体やAI産業でいかに協力して、パイを広げ、産業集積効果を高め、利益を増やすかなどは今後努力すべき方向性だと語った。
また今年の日米首脳会談や日米安全保障協議委員会(2プラス2)などで、国際社会の安全と繁栄に不可欠な要素である台湾海峡の平和と安定の維持の重要性が改めて確認されたことに言及。台湾海峡の平和と安定は世界経済の繁栄に関係するとし、安全保障面の情報共有、分業調整、人材訓練などでいかに日米と協力を強化するかは今後取り組む価値のある重要な任務だと述べた。