(ジュネーブ中央社)国連ジュネーブ事務局で現地時間22日、中央社の記者が世界保健機関(WHO)年次総会の取材許可証の受け渡しを拒否された。記者は事前に規定の手続きにのっとって申請し、今月中旬には許可を得ていた。国連の職員は「中国の圧力を受けた」と説明した。
記者は取材許可証の申請時、国籍欄に台湾や中華民国の選択肢がなかったため、「タイ」を選択した上で備考欄に「台湾(中華民国)」と明記。今月中旬に許可を通知するメールを受け取っていた。
22日午前、受け取りのため事務局へ向かったところ入り口で止められた。国連職員は「WHOは台湾のパスポートを認めていない」とし、中国のパスポートか、台湾のパスポートに加え中国が発行する「台湾居民来往大陸通行証(台胞証)」を提示するよう記者に求めた。
この国連職員は記者に対し、WHO側への不服申し立てを助言した。
WHO総会は21日に開幕。台湾は2009年から8年連続でオブザーバー参加していたが、17年以降は中国の反対により招かれていない。