写真は冬の渡り鳥、クロハラアジサシの重要な生息地、南部・台南市の北門潟湖一帯。オレンジ色に染まる夕焼けを背景に、クロハラアジサシの大群が静かな海の上を飛んでおり、愛鳥家の間では「黄昏の舞」と呼んでいる。
地元で長期的に鳥の観察を行う洪有志さんによれば、クロハラアジサシは毎年冬に市の海沿いに飛来。10~11月に姿を見せ始め、11月末から12月初めにかけて羽数が最も多くなるという。
「北門潟湖はあまり波や風の影響を受けないため、クロハラアジサシが生息する魅力的な場所となり、多い場合は数万羽が集まったこともある」と洪さんは話す。
「毎朝、餌を探すためよそへ飛んでいき、夕方頃には戻ってくる。数千数万羽のクロハラアジサシが素早く編隊の形を変えて飛ぶ壮大な“黄昏の舞”を一目見ようと、多くの人々が足を運んでいる」とか。