北部・新北市石門区でこのほど、道端の蓋付き側溝から「ワンっワンっ」の鳴き声が聞こえた。イヌが閉じ込められているかと思われたが、結局、イヌガエルによる求愛の鳴き声だったと分かり、救援に駆けつけた関係者たちは腹を抱え大笑いした。
同市政府動物保護防疫処が26日、報道資料で明らかにした。これによれば、通報を受けて同処職員や消防などの関係者が現場に駆けつけた。だが、側溝のふたを開けて中に入り、懐中電灯をつけて探してもイヌの姿は見られなかった。同処職員が細かく調べた結果、水が溜まる側溝内にやってきたイヌガエルが求愛するためにあげた声だったと確認した。
市の動物収容施設、「三芝動物之家」の謝弘斌さんは、密閉された側溝内の環境はスピーカーのような効果があり、カエルの鳴き声がこれによって拡大されることから、イヌが鳴いているように聞こえたのではないかと説明した。
イヌガエルは体長約8センチと普通のカエルよりやや大きい。毎年5月から8月にかけて繁殖期に入るため、雌を誘おうと、雄は鳴き声をあげて求愛する。鳴き声は犬に似ているため、イヌガエルと呼ばれている。