中部・苗栗県の小さな山里、通霄。海に向かう道路の延長線に夕日が沈む「マンハッタンヘンジ」が見られる場所として知られる。交通違反を起こしてまでその絶景を見たり写真に収めたりする人が後を絶たないため、鑑賞者の安全を図った休憩エリアの建設が進められ、第1期工事は10月末までに終了する。
絶景を楽しめるのは2018年に開業した通霄の連絡路「新埔連絡道」。台湾海峡に面し高低差のあるユニークな地形をしていることから、太陽が水平線に沈むたびにマンハッタンヘンジの絶景が目の前に広がる。あまりの美しさに「通霄日落大道」と呼ばれ、翌年には台湾10大絶景道路の一つに選ばれた。
その素晴らしい景色を目当てに写真愛好家やインフルエンサー、行楽客などが殺到。その結果、違法駐車や横断歩道のない場所を横切る乱横断が多発している。県は今年4月に展望台や駐車場などの建設に着手。第1期工事の経費として1200万台湾元(約5400万円)を投じた。
地元のカメラマン張文煥さんによれば、太陽の角度の関係で、一年の中で通霄日落大道のマンハッタンヘンジを最も美しく撮影できる時期は5月中旬と下旬及び夏至後の7月下旬だという。