(台北中央社)野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選に出場していた台湾は、25日に台北市の台北ドームで行われた最終戦でスペインを6-3で破り、本戦出場を決めた。七回の途中に中継ぎで登板した北海道日本ハムファイターズの孫易磊(スン・イーレイ)投手(20)は、2者連続三振で満塁のピンチを切り抜けるなど1回2/3を無失点に抑え、勝利に貢献した。
過去3試合では中盤までに点差が開いたため出番がなく、この日が今大会初登板となった孫。5-3で迎えた七回裏、1死一塁で3番手としてマウンドに上がると、まずは4番打者に四球を与えた。続く打者に安打を打たれ満塁になるも、その後は2者連続で三振を奪って切り抜け、雄たけびを上げた。
台湾は八回表にさらに1点を追加。八回裏、孫は二塁打を打たれるも無失点でこの回を終え、クローザーの曽峻岳(富邦ガーディアンズ)にバトンを渡した。
試合後のインタビューで孫は、マウンドに上がると球が高めに浮き、ストライクゾーンに入らなかったと語った。その後少しずつ調整し、一つ目の三振を奪った頃には相手打者がチェンジアップを苦手とし、リズムを崩していると気付き、自身の投球にも自信が持ててきたと話した。
小学生時代から台湾代表として戦う機会が多かった孫。日本に渡ってからは、台湾でプレーできる機会がより貴重なものとして感じるようになったと語る。前夜から試合の映像を見てイメージトレーニングをしたといい、台湾のファンの前で投げる時間を心から楽しんだと振り返った。来年3月に行われる本戦への意欲も見せた。
日本ハムは来月1、2両日に台北ドームで台湾プロ野球の統一ライオンズ、中信ブラザーズと交流試合を行う。25日には参加メンバーが発表され、台湾出身の孫と古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手(前統一)も名を連ねた。