(台北中央社)台湾漫画を紹介するイベント「-BLOSSOM- 台漫満開・百花繚乱」が今月、漫画・アニメの聖地として知られる角川武蔵野ミュージアム(埼玉県所沢市)とアニメイト池袋本店(東京都豊島区)の2カ所で開催される。会場ごとに異なるテーマを設け、人気漫画家6人がイベントのために描き下ろしたイラストの他、台湾のBL(ボーイズラブ)・GL(ガールズラブ)作品などを展示し、台湾漫画の存在感を示す。
開催を前に、台北市の台湾漫画基地で7日、記者会見が開かれた。
角川武蔵野ミュージアムでは、「閻鉄花(えんてっか)」の常勝さん、村上春樹さんの「猫を棄てる 父親について語るとき」の挿絵を手がけた高妍さん、多数のメディアミックスが展開されるAKRUさん、「ネコと海の彼方」の星期一回収日さん、「青空のもと、風追う少年」の簡嘉誠さん、「葬送のコンチェルト」の韋籬若明さんの6人が「台湾の日常風景」をイメージして描き下ろしたイラストや国際漫画賞を受賞した10作品、映像化やゲーム化などのメディアミックスが展開された40作品などを展示する。
アニメイト池袋本店では、BL・GL作品計13作品を展示する他、日本語訳された台湾漫画の販売コーナーも設ける。
台湾は近年、漫画産業の振興に力を入れている。記者会見に出席した李遠(りえん)文化部長(文化相)は、文化部は2018年から27年までを「台湾漫画新時代」を迎える重要な時期だと位置付けていると紹介。10日の中華民国国慶日(国家の日)を前に8日から始まる総統府でのプロジェクションマッピングでは台湾漫画をテーマとする他、来年は丸1年の間、総統府で漫画展を開催するとし、「台湾漫画を台湾の産業にすることを支持する政府の決意の表れだ」とアピールした。
日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の片山和之台北事務所代表(大使に相当)は、今回の展覧会を通じ、漫画家が新たなファンを獲得するだけでなく、台湾の漫画やアニメ、そして台湾に対する日本人の理解を呼び起こし、台日間の交流の深化につながればと期待を寄せた。
角川武蔵野ミュージアムで14日から27日まで、アニメイト池袋本店では11日から27日まで開催。いずれも入場無料。