(台北中央社)台湾で対中政策を担う大陸委員会は23日、中国大陸の身分証を所持していたとして、台湾出身のテコンドー選手ら3人について、台湾の身分を取り消したと発表した。
大陸委の梁文傑副主任委員兼報道官は、中国共産党の対台湾統一戦線に関連する動画がユーチューバーに投稿されて以降、中国大陸の身分証を所持している一部の台湾人に関する通報が寄せられたと説明。主務機関の調査を経て、すでに3人の台湾の身分を取り消したとした。3人のうち、2人の氏名のみ公表された。残る1人については動画内で名指しされていないとして、氏名の公表はしないとした。
梁氏によると、具体的な内容の通報があったのは10件余り。引き続き事実確認をしている最中だとした。台湾の身分を失えば、中国大陸の住民として扱われることになり、台湾に戻る際にも手続きが必要になる。台湾の全民健康保険も利用できない。
台湾の身分を取り消されたテコンドー選手は2023年に韓国で行われたアジア太平洋マスターズゲームズに出場した際、表彰式で中国大陸の五星紅旗を掲げていた。後に人気ユーチューバーの動画内で、中国大陸の身分証を取得したことを自ら明かしていた。