(台北中央社)中国政府は18日、台湾産の生鮮果物、野菜、水産物34品目への関税免除措置を25日から停止すると発表した。行政院(内閣)はこれを受け19日、政府として「強烈な不満と抗議」を表明するとした上で、対話を通じて争議を解決するよう中国に呼びかけた。
中国の国務院関税税則委員会は18日、「台湾は中国からの輸出品に対して差別的な禁止・制限などの措置を一方的に取っており、両岸(台湾と中国)の経済貿易協力を深刻に妨げている」とする文書を発表。その上で関税優遇措置の停止を行うと伝えた。
行政院の李慧芝(りけいし)報道官は行政院院会(閣議)後の記者会見で、中国が一方的に台湾が貿易障壁を設けていると認定して報復措置を講じることは、世界貿易機関(WTO)のルールに反していると指摘。中国と台湾はいずれもWTOのメンバーであり、責任ある態度を取らなければならないとした上で、WTOの枠組みやルールの下で互いに関心のある課題について協議し、解決策を模索すべきだと述べた。
陳駿季(ちんしゅんき)農業部長(農相)によれば今回免税措置停止が発表されたのは2005年と07年に取り決められた品目で、アテモヤやブンタン、タチウオなどが特に影響が大きいとみられるという。