北部・新北市で建設が進む新北メトロ(MRT)三鶯線の工事が今年末にも完了する見込みだ。市は昨年オープンした市立の美術館や、陶磁器の街として知られる鶯歌の博物館など文化的な観光資源を生かした上で、夜市など地元経済の活性化にもつなげる方針だ。
三鶯線は全長14.29キロ。新北市の土城、三峡、鶯歌地区などを結び、12駅が設置される。今年末に完成した後、試験や調整などを経て来年の開業を目指す。
同市政府観光旅遊局の楊宗珉局長は12日、 市政会議で同線が新北市美術館や市立鶯歌陶磁博物館、 三峡の古い町並みをつなぐことで芸術、文化を感じる新たな旅のルートを提供できると報告した。
同市文化局の張䕒育局長は、 文化は観光の魂であり、旅行客により深い人文的、産業的な魅力を体験してもらうことができるとの考えを示した。
一方、侯友宜(こうゆうぎ)市長は、 地元の産業や伝統行事とも融合させたマーケティングを展開していくべきだと指摘。文化や芸術施設だけに頼っても、夜市など庶民的な経済をも盛り上げるのは難しいとして、メトロをより便利な交通手段として利用してもらえるような施策を進めていく姿勢を示した。

