南部・嘉義県新港郷の奉天宮は6日、航海の女神「媽祖」を祭ったみこしが周辺の廟を巡る4年に1度の「元宵遶境」を開始した。今回は元宵節(旧暦1月15日)に当たる12日までの7日間で、5郷鎮にある72の廟を徒歩で訪れる。
初日のこの日は午前7時半に嘉義県の劉培東副県長や奉天宮の何達煌董事長(会長)、さらに中部・台中市大甲区の媽祖廟「鎮瀾宮」の顔清標董事長らが、「起馬炮」と呼ばれる火薬が入った筒に点火。爆発を合図に出発の祭典が始まった。媽祖の神像がみこしに載せられ、同8時に信者らの楽器の演奏とともに出発した。
元宵遶境は2010年に県の無形文化資産に、13年には内政部(内務省)の台湾宗教百景に選ばれた。台湾宗教百景の公式サイトによれば、清代の嘉慶年間(1796~1820年)に、水害にあった廟の再建資金を寄せた地域住民への感謝を示すために行われたのが由来だという。