産経新聞の前台北支局長で、現在はフリーのジャーナリストとして台湾を拠点に活動する矢板明夫さんが8日、中央社のインタビューに応じた。シンクタンクを設立する予定だとし、インド太平洋の最前線で台湾のために声を上げ、台湾の民主的で自由な生活スタイルを守りたいと語った。
産経新聞時代、北京での駐在経験もある矢板さんは2020年に台北に着任。台北駐在の任期は4年が通例だといい、台湾にとどまることで、台湾現地で築いた人脈や、自身の中国や日本、台湾に対する理解の深さなどを生かせるとの思いから、退社を決めたと明かした。
台湾に対する世界的な理解はまだまだ足りないと語る矢板さん。台湾の声は決して世界に届いていないとし、台湾と国際社会の懸け橋として、国際社会に台湾への関心を持ってもらえればと期待を示した。
矢板さんによればシンクタンク設立後は、台湾海峡の情勢に関するレポートを会員向けに日本語、英語、中国語の3言語で毎月発行するほか、イベントの開催やユーチューブチャンネルの運営などを予定している。シンクタンクの設立レセプションは14日に行うという。