(台北中央社)軽度台風(台湾基準)台風26号は12日午後5時現在、台湾最南端、ガランピ(鵝鑾鼻)の西北西70キロの海上を、時速26キロから41キロに速度を変えながら北東から東北東に進路を変えながら進んでいる。中央災害対策センターによれば、同日午後2時までの統計で、70人がけがをした。死者や行方不明者は出ていない。
台風周辺の湿った空気と北東の季節風の影響で、11日は北東部・宜蘭県を中心に大雨に見舞われた。この影響で浸水被害が121件報告された。同県の蘇澳鎮や羅東鎮、冬山郷に集中しているという。
けが人が出たのは、宜蘭県が最も多く24人。次いで北部・新竹市が多く11人だった。民生・インフラ施設の被害31件、街路樹の被害18件、建物の損壊7軒、その他の被害274件なども確認されている。
▽交通への影響
台風の影響で台湾鉄路(台鉄)は12日、東部幹線の樹林(北部・新北市)~台東(東部・台東県)間と西部幹線の彰化(中部・彰化県)~潮州(南部・屏東県)間の座席指定列車の運行を取りやめる。このうち東部幹線の樹林~花蓮(東部・花蓮県)間は午後6時以降、運転を再開する。南回線、平渓線、深澳線の全線と東部幹線の蘇澳新(宜蘭県)~蘇澳(同)間は区間車(普通列車)も含め終日運転を見合わせる。
台湾高速鉄道(高鉄)は通常ダイヤでの運行を取りやめ、全線各駅停車の列車を南行きと北行きでそれぞれ毎時3本運転する。これに加え、帰宅ラッシュの時間帯には南港(台北市)発台中(台中市)行きを4本運転する。いずれもビジネスクラスを除いて全席自由席。
空の便は国内線が全便欠航となった。国際線も高雄発着の便を中心に欠航や遅れが出ている。海の便でも欠航が相次いでいる。