(東京中央社)厚生労働省が日本国内の空港で掲示している鳥インフルエンザへの注意を促すポスターで、台湾が中国に含まれると誤認させる表記が採用されているとして、在日台湾人団体の連合組織「全日本台湾連合会」は21日、日本政府に対して厳重抗議する声明を出した。「台湾と台湾人の名誉を著しく毀損(きそん)する」行為だと非難し、表記の即時訂正を求めている。
ポスターでは鳥インフルエンザ「H5N1」と「H7N9」について、人での発症が認められた国をそれぞれ列挙し、地図上で色分けする形で表示している。台湾は中国と同じく黄土色で塗りつぶされているが、国名の一覧に台湾の名前は記載されていない。
声明ではポスターの表記について「台湾侵略をもくろみ、その目的のために『台湾は中国の一部である』と虚偽の情報を発信し続ける中国の情報戦に加担するもの」だと指摘。日本政府のこのような行為が「中国の台湾に対する武力侵攻の危機が迫っている状況の中で台湾を一層危険にさらすものであること」を明確に認識するよう促した。