(台北中央社)チベットの中心都市ラサでチベット人による抗議運動が中国軍に武力鎮圧された1959年の「チベット蜂起」から10日で66年を迎えた。台北市内ではこの日、チベット関連団体による集会が開かれ、自由のために犠牲になったチベット人をしのんだ他、中国共産党による人権抑圧への注視を呼びかけた。
集会は在台チベット人福利協会やチベット青年会台湾分会などが主催した。会場ではろうそくで「FREE TIBET」と文字が形作られ、約100人が集まった。
チベット亡命政府の駐台代表に当たるダライ・ラマ・チベット宗教基金会のケルサン・ギャルツェン董事長(会長)は、中国は中華民族共同体意識の堅固な構築を名目にチベット人のアイデンティティーを滅ぼす同化政策を意図的、長期的に行っていると批判。中国の全ての行いは人間の基本的価値観に反しているばかりか、国際法や憲法規範にも違反していると語った。
国家人権委員会の田秋堇委員は、「台湾とチベットは永遠の友だ」とし、共に努力すると述べた。
また応援に駆け付けた与党・民進党の陳培瑜立法委員(国会議員)は、チベットでは言語や文化、宗教の自由が滅ぼされていると指摘。民主的で自由な土地にいる私たちができることは、彼らの権利と利益を守り、寄り添い続けることだとし、困難と挑戦に直面する中で、共に努力し続けることだけが問題を解決できると語気を強めた。