(台北中央社)野党・国民党と民衆党の立法委員(国会議員)計10人は18日、国土の最南端にある南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島の太平島に向かって、航空機で出発した。国民党の江啓臣(こうけいしん)氏は到着後、20日に総統に就任する頼清德(らいせいとく)氏宛てにはがきを送り、就任演説で「太平島は中華民国の領土」であることを改めて表明するよう呼びかけた。
江氏は立法院副院長(国会副議長)を務めており、同島への視察は2度目。この日、島内で昼食を取った江氏は、島に駐在する沿岸警備隊員らが台湾本島から1600キロ以上離れた場所で国の領土を守ってくれたとして感謝を示した。
同島へは当初、約20人の野党立法委員が訪れる予定だったが、前日に立法院(国会)本会議で行われた国会改革関連法案の審議が長引いた影響で参加人数が半減した。一行は太平島が国土の南の要であることを示すために建設した石碑の前で記念撮影を行い、島に関する説明を聞き取った他、新設した埠頭(ふとう)などを視察した。
太平島を巡り、中国、ベトナム、フィリピンが領有権を主張している。