北部・基隆市の瑪陵小学校は100年以上の歴史を持つ学校だ。産業構造の変化などで一時は廃校の危機に瀕していたが、教育系民間基金会「福智文教基金会」の支援を受け、実験学校へと転換。10年にわたる取り組みで実験教育のモデル校に選ばれるなど、再生を果たした。
瑪陵一帯は石炭採掘が盛んだった時代に栄えた地域である。同校は当初「暖暖公学校」の瑪陵炭鉱分教場として設置され、1920年に創立された。同基金会によると、鉱業の最盛期に500人以上の児童が在学していたが、鉱業の衰退や人口流出、少子化の影響で児童数が減り続け、存続が危ぶまれていた。
2012年、瑪陵小と同基金会が連携を開始し、学区を越えた児童募集など新たな試みを導入。15年には実験教育関連法の成立を受け、公設民営の実験学校へ転換した。生態環境と生命教育を融合させた教育モデルが評価され、16年からは基隆市政府の委託を正式に受け、台北、新北、基隆地域で初の実験学校となった。
教育の軸に据えられているのは「学び方を学ぶ」という考え方だ。学年ごとに異なる学習戦略を策定し、テーマ型授業の中で実践的に活用させることで、子どもたちが自ら考え、問題を解決する力を身につけていく。最終的には、それが自分自身の学びを支える「道具箱」となる。
同校は最近、基隆市の実験教育評価で最高レベルの「特優」を獲得し、校内の問題を予防する取り組みである「学校規模のポジティブ行動支援」の実験モデル校にも指定された。