海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)偵防分署北門查緝隊は27日、絶滅の危機に瀕しているノコギリエイの吻(ふん)を剣状に加工して密売したとして、容疑者7人を摘発したと発表した。
ノコギリ状の吻と呼ばれる上顎を持つノコギリエイ。「サメの剣」は台湾で霊媒師「童乩(タンキー)」による儀式で使われる「五宝」の一つとされ、同隊の張力文副隊長によれば、ノコギリエイの吻を剣状に加工したものは一定の市場価値を持ち、違法取引の標的となりやすい。
張副隊長は、ネット上で野生のノコギリエイから製造した「サメの剣」が売られていると市民から通報を受け、捜査を開始したと説明。今年7月から10月にかけて、北部・新北市、中部・台中市、南部・台南市、高雄市でそれぞれ4点を押収した。容疑者7人は送検される見通し。
同委員会海洋保育署の資料によれば、ノコギリエイの吻の違法な売買は6カ月以上5年以下の有期刑、併せて30万台湾元(約150万円)以上150万元(約750万円)以下の罰金が科される可能性がある。