離島・澎湖の民家が立ち並ぶ路地でこのほど、色鮮やかで赤っぽく見えるウモレオウギガニが見つかった。住宅地での目撃は異例。猛毒を持つため、水産試験所澎湖漁業生物研究センターは命の危険があるとして見つけても食べないよう注意喚起した。
同センターの謝恒毅主任によれば、目撃されたウモレオウギガニは体長約10センチで12日夜、湖西郷龍門村に住む漁師の自宅に近い路地に姿を見せた。澎湖ではあまり見られず、漁師の網にかかり水揚げされた可能性があるとしている。
同センターによれば、澎湖の潮間帯にはさまざまなカニが生息しているが、その多くは経済価値を持つ食用ガニで、猛毒ガニの発見は頻繁ではない。カニは同センターが回収した。今後、研究や標本作成が進められる。
ウモレオウギガニは全身にまひ性貝毒を有しており、有毒なカニ類では食中毒の発生や死亡率が最も高いという。台湾の他に日本や中国海南島、インド洋などにも分布している。
(編集:荘麗玲)