北部・新北市瑞芳区にある台湾鉄路(台鉄)の猴硐駅に設置され、行方不明になっていた猫車掌の記念像「黒鼻」がこのほど、中部・台中市で発見された。記念像の「猴硐復帰」を目指し、地元の人たちは像の持ち主との連絡を図ろうとしている。
猴硐は地域猫が多く住み着いていることから「猫村」と呼ばれている。地元民の話によれば、黒鼻は長年親しまれてきた猫村の4大名物猫の一つで、数年前に病気で死んだ。当時はその記念像建立の話が浮上したが経費の問題で頭を悩ます村人を見て、猴硐駅で記念品を販売する店のオーナーが出資し、像を作ってもらった。
台鉄からは「車掌」の称号を追贈され車掌の帽子をかぶっている「黒鼻」の記念像。約2年前に突然消えた。先月下旬ごろ、ネットユーザーの通報により、像が台中市の新烏日駅にあることが分かった。「またどこかに移されるかもしれないから、迎えとるなら早くしたほうがいい」ともアドバイスした。
別の地元民は、消えた当初も持ち主との連絡を試みて、像の買い取りも考えたが、うまくいかなかったと振り返り、「黒鼻の像が戻ってくるよう、今は話し合いの最中だ」と明かした。