北部・新北市の大漢渓の河原に生息していた水牛18頭が、東部・台東県で原住民(先住民)族が暮らす南渓集落に移され、新たな生活を送っている。
水牛は長年にわたって河原で育てられてきたが、2020年、飼い主が飼育の放棄を表明。所有者がいない状態が続いていた。新北市政府高灘地工程管理処の張修銘処長によれば、水牛は20~30頭ほどにまで繁殖していた。だが、昨年にはオートバイを追いかける事案が発生するなど安全性を問う声が上がった。専門家に依頼して捕獲作戦を実行したものの、成果は出ていなかったという。
その後、関係者に紹介された南渓集落の石清栄さんが昨年末、現地を訪れ、原住民族に伝わる伝統的な方法で水牛を捕まえることに成功した。水牛たちは現在、背後に山が迫り、海を見渡す土地で、十分な世話を受けながら第二の人生を送っているという。