東部・台東県の景勝地、向陽国家森林遊楽区のキャンプ場でタイワンツキノワグマが目撃されたのを受け、林務局台東林区管理処は25日、キャンプ場の一時利用を停止した。クマの食習慣を尊重し登山者とクマとの遭遇を避けたいためだとしている。
同地は標高2300メートルのところに位置する。台湾固有動植物の宝庫として知られ、自然の絶景も楽しめることから、多くの登山愛好家に愛されている。
同管理処によれば、近頃、タイワンツキノワグマの子グマ1頭が園内に進入しキャンプ場近くの炊事場で食べ物を探している様子が見られた。約1歳で性別は不明だという。
同管理処はタイワンツキノワグマについて「絶滅の危機にある野生動物で、優れた嗅覚をもつ」と説明。山や野外で遭遇したら、向き合ったままゆっくり後退するよう呼びかけた。また、自分や他の人のためにも残飯やごみなどクマを引き寄せるものを持ち帰ってほしいと述べた。
キャンプ場の予約を済ませた場合は料金の全額が払い戻しされるという。