写真は空から見た南部・台南市将軍区にある洪水の調節施設「広山遊水地」。まるでサンタクロースの靴のように見えるため、市民たちの間で話題を呼んでいる。
同市政府水利局によれば、広山遊水地は将軍区最大の遊水地で面積約1ヘクタール、最大の貯水容量は1万8000トンに達する。民間から土地を購入し、建設した当初は外観を特別に設計しておらず、現地が必要とする貯水量のみを考慮し、大きさを決めたという。
「工事完了後の検収で、航空写真を撮ったところ、はじめてその形がサンタブーツに似ていることに気づいた」と同局は話す。靴の先端にある灰色の部分については、施設に合わせて設置された排水ポンプ場で、1秒当たり2トンの排水能力があるとしている。
同局は地元民の話として、遊水地が建設される前、現地では毎年少なくとも10回は水害に見舞われたが、2019年の竣工後は、膝まで浸かる程度の浸水被害は発生していないと紹介。「遊水地の周辺を散策する高齢者もいて、まるで美しい景観を有する池が出来たようだ」と胸を張っている。
台南市には現在57の遊水地があり、総貯水量は累計1000万トンに上る。