(台北中央社)農業部(農業省)茶・飲料作物改良場は28日、台湾で初となる業務用茶の新品種「台茶26号」を発表した。急速抽出技術を使えば少量の茶葉でも濃い風味が出せることから、同改良場はドリンク市場で原材料としての茶葉のニーズを満たせる他、台湾茶産業の発展に新たな活力を注入するとして期待を寄せている。
同改良場は、台湾茶を取り巻く産業構造や若者の食習慣の変化により、国内の容器入り飲料やドリンクスタンドの市場発展が著しいとし、業務用茶のニーズが日増しに高まっていることから台茶26号の栽培を始めたと説明。これまで海外から輸入していた一部の業務用茶の代替ができるだけでなく、国際市場への進出を図れるとし、農業従事者の収入増加につなげたいとした。
蘇宗振場長は台茶26号について、気候変動や農業従事者の不足などに対応し、成長が早く、収穫量も多いなどとアピール。また2023年の収穫状況から、今後は各シーズン1ヘクタール当たり平均3.3トンの収穫が可能との見方を示した。