(東京中央社)台湾の民主化の歩みなどを記録した台湾人カメラマン、宋隆泉さんの作品を紹介する写真展「台湾の自由風景-シャッターに収めた真実の記録」が15日、東京・虎ノ門の台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで始まった。開幕式に出席した宋さんは、歴史の現場で何が起きたのかを知ってほしいと語った。
同センターによれば、宋さんは1957年生まれ。86年から出身地である北東部・宜蘭の情報を伝える雑誌「カバラン」(噶瑪蘭)の撮影・美術編集を務め、以降約40年間、変化する台湾を映像で記録した。
写真展は、戒厳令や政府の農業政策に対する抗議活動などの他、台湾オペラ「歌仔戯」などの伝統文化や農村、漁港の景色、謝長廷(しゃちょうてい)駐日代表(大使に相当)や蔡英文(さいえいぶん)総統らの人物に関する作品を三つのテーマに分けて展示。
この日開かれた開幕式には謝代表や和田有一朗衆院議員らが出席。20日に総統就任を控えた頼清徳(らいせいとく)副総統から贈られた花も飾られた。
宋さんは、歴史の真相は簡単にねじ曲げられてしまい、人々の記憶も簡単に忘れてしまったり、思い出したくなくなったりしてしまうと指摘。「ビジュアルで忘却にあらがいたい」と語った。
6月14日まで開催。