(台北中央社)中国・杭州で開催されているバドミントンの国際大会「BWFワールドツアーファイナルズ」で11日、試合中の台湾人選手に対し、観客が「台湾は中国のものだ」と挑発する騒ぎがあった。教育部(教育省)体育署は12日、公式ルートを通じて抗議するよう中華民国バドミントン協会(CTBA)に指示したと明らかにした。
11日はパリ五輪バドミントン男子ダブルスで金メダルに輝いた李洋・王斉麟組が出場し、同じく台湾の李哲輝・楊博軒組と対戦。第1ゲーム開始直後に、観客席から挑発の声が上がった。
体育署は、観客がわが国の選手を尊重しない挑発的行為が起きたことは、今後の両岸(台湾と中国)スポーツ交流に暗い影を落とすだけだと不快感を表明。選手のパフォーマンスへの影響を防ぐためにも、政治的な妨害を制止すべきだと主催者側に呼びかけた。
試合は李・王組が2-1で勝利した。王選手は中央社の取材に対し、「試合中はコート内のことに集中していたので、何を言っているかはっきりとは聞き取れなかった」、「スポーツはスポーツ、政治は政治であることを願う」とコメントした。