(台北中央社)農業部(農業省)動植物防疫検疫署は2日、台湾産ブンタンの輸入を再開するとの通知が中国側から同日あったと中央社に明らかにした。約2年ぶりに対中輸出が解禁されることになる。
中国は2022年8月3日以降、ブンタンを含む台湾産のかんきつ類の果物の輸入を停止していた。同署によれば、中国は2日午前、農産物の検疫検査に関して両岸(台湾と中国)間で締結している「海峡両岸農産品検疫検査協力取り決め」のプラットフォームの電子メールを通じ、台湾産ブンタンの輸入を再開すると通知してきたという。
農業部農糧署によると、通知が急だったため、現時点では中国への輸出を表明している産地はないという。
台湾では旧暦8月15日の中秋節(中秋の名月、今年は9月17日)にブンタンを食べる風習があり、各産地では現在、収穫が大詰めを迎えている。農糧署によれば、三大産地のうち、南部・台南市麻豆と東部・花蓮県瑞穂ではすでに収穫を終え、中部・雲林県斗六も9割を収穫した。北部の産地も約7~9割が収穫済みだという。今年の台湾全土の生産量は前年より2割少ない6万2000トンになる見通し。台風襲来で雨に恵まれた影響で、果実は甘さや酸味が濃厚で、品質は良好だと同署は説明した。