(台北中央社)馬英九(ばえいきゅう)前総統は中国大陸からの招きに応じ、来月1日から11日までの日程で中国を訪問する。馬英九基金会が25日、発表した。馬氏は昨年の同時期にも総統経験者として初めて訪中し、「国父」と呼ばれる孫文の墓を参拝した他、中国の対台湾政策担当機関、国務院台湾事務弁公室のトップを務める宋濤主任と面会するなどしていた。
報道陣の取材に応じた同基金会の蕭旭岑執行長(CEO)によれば、馬氏は同基金会の人材育成プログラムに参加する大学生ら20人を率い、広東や陝西、北京を訪問する。中華文化の歴史的名所や企業などに足を運ぶ他、漢民族の祖とされる伝説上の帝王、黄帝を祭る儀式に出席する予定。中山大学や北京大学も訪れ、両岸(中国と台湾)の学生同士の交流を後押しする。
馬氏が北京で中国側の重要人物と面会する予定があるのかについて蕭氏は、昨年同様、招待側の取り計らいに従うと説明。台湾で5月20日に総統就任式典が開かれるのを前に馬氏が中国大陸を訪れることに関し、両岸のリスクを抑える狙いがあるのか聞かれると、情勢が緊張した状況下ではいかなる時も両岸の交流が必要だとした上で、馬氏は若者同士の交流を非常に重視していると述べた。
馬氏は昨年、大学生らを帯同し、3月27日から12日間の日程で訪中。同7月には北京大学など中国の5大学の学生や教員を台湾に招いていた。