昨年1年間で800万人以上が参拝に訪れた南部・雲林県の廟、北港武徳宮。おみくじを引く人も少なくなく、難解な言葉で書かれたおみくじの内容の解説を求める人は1万人に上るという。同廟は今年、担当者の負担軽減や効率向上を図り、おみくじの解説にAI(人工知能)を導入した。
中央社の取材に応じた同廟管理委員会の林安楽主任委員は、担当者が行うと20分かかっていた解説がAIなら30秒で済むと説明。システムがおみくじの文章を分かりやすい言葉に翻訳することで、おみくじを引いた人は一目で内容を理解できると話した。
林さんはAIの役割はおみくじの翻訳を助けるだけだと強調する。担当者の失業を心配する声や「コンピューターなんかに神様の考えが分かるものか」という声も寄せられるというが、実際にAI解説を利用した参拝者からは、翻訳文の一言一言が心の奥まで届いたとの感想が聞かれた。