(台北中央社)交通部観光署(観光庁)の統計によると、昨年1年間で日本に向けて出国した12歳以下の国民は延べ59万6071人に上った。目的地別では中国(同11万7267人)や韓国(同9万9118人)を大きく引き離し、親子連れの日本人気が顕著に表れた。台湾の大手旅行会社2社は、距離の近さやテーマパークの存在が、台湾の親子連れを引き付けていると分析している。
昨年、出国した台湾人は延べ1684万9683人。このうち12歳以下は同122万5828人で、その約半数の行き先が日本だった。全年齢では日本に向けて出国したのは同600万6116人で、全体の約3分の1だった。
コーラツアー(可楽旅遊)は、親子連れに人気の日本の旅行先として東京、大阪、沖縄を挙げた。東京と大阪には大型のテーマパークがあるため以前から人気が高く、さらに今年は大阪万博がある上に神戸空港への直行便の運航も始まるため、夏休み期間の需要増加を見込んでいるとした。
また沖縄は台湾からの飛行時間が特に短く、台北の他、中部・台中や南部・高雄からも直行便があるため、初めての親子旅行の行き先として選ばれることも多いとしている。
ライオントラベル(雄獅旅遊)は距離の近さやテーマパークの他に、飲食の習慣が台湾と近いことや、ショッピングでの便利さなども人気の要因だと指摘。また7月には沖縄に新しいテーマパーク「ジャングリア沖縄」が開園することから、日本の親子旅行市場は今後も拡大するとの見方を示している。